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フランス人の母親が日本の保育園に大満足な理由| 世界の人々の「両立」のアイデア Vol.08

2017.07.18

MIXA

第3回目の記事で取材したフランス人女性は「ほかのフランス人の母親たちもみな、 日本の保育園に大満足なのよ」と口にしていた。

いったいどんなところが? 日本の認証保育園に子供二人を預けるフランス人女性に話を 聞いてみると、日本人である私たちには当たり前すぎて、 なかなか気づくことができない魅力があるということを知ることになった。

日本に暮らしてもうすぐ5年。 ディアンヌは、1歳と4歳の息子を日本の認証保育園に通わせている。 息子は二人とも日本生まれ。夫の転勤に伴い日本にやってきて、 彼女は英国にある会社の日本駐在スタッフとして働く。

それまで日本に短期でホームステイをしていたこともあるディアンヌは「きっといい経験になるから」と、フランス式の教育を行う学校ではなく、 日本の保育園に子供たちを入れることを決めた。どちらも、 生後約4ヵ月から半年くらいの時期だった。

「たとえ自分が働いていなかったとしても、日本の保育園に通わせたいと思うようになった」  そうディアンヌは言う。なぜか。

フランスには運動会がない!

PIXTA

まず、保育士たちがとてもよく子供たちの面倒を看てくれていること。そしてケアが行き届いている、と感じたそうだ。 「子供たちがいつも清潔でいられるよう、気を配ってくれているように思いますし、ちゃんと給食を食べられるよう、見守ってくれている。そして、子供たちの『自分でやりたい』という気持ちを尊重し、なんでも自分でできるよう、サポートしてくれているように思う」 彼女が最も驚いたのは、4歳前の子供にも遊びながら読み書きを教えてくれている点だ。

「(地域や学校の方針にも寄るが)フランスでは小学校に上がる前の子供たちに、 読み書きを教える、というケースは少ないんですよ」

私たちはいつも「フランスの高校には哲学が必修であって、アートの授業が充実していて、 と羨ましく思っているのだけど」と伝えると、こんな答えが返ってきた。

「でも、何をするにも読み書きがきちんと出来ていないと。幼いうちに、 基本をきちんと教えてくれていることが素晴らしいと思うんです」

そして驚いたのは、体操や音楽にも力を入れてくれている、ということ。 ブリッジなどの簡単な体操も、鍵盤ハーモニカなどの楽器もさりげなく取り入れてくれている。

じつは、フランスには「運動会」というものがない。 「運動会があることで、子供たち自身頑張ろう、と思えますし、何より自信がつく。 友達を応援する気持ちも芽生え、親も成長を観に行くことができる」

運動会以外にも、お誕生日会や発表会、参観日、とイベントが盛りだくさんなことにも 驚いたという。そして感動したことの一つが、「みなで掃除をする」というちょっとした習慣。 子供たちが自分たちでぞうきん掛けをしたりするのも、フランスでは考えられないのだという。

エレベーター、授乳室、遊び場......

保育園だけではない。

日本で暮らしてみて、日本は子育てをしやすい国ではないか、と思うことがある。 まず、商業施設や駅など少し探せばほとんどのところにエスカレーターがあるという点。フランスは古い建築を大切にしているということもあり、エスカレーターがない建物も多い。ベビーカーユーザーには決して優しい国とは言い難いのだ。 市役所や商業施設に授乳室が用意されていることにも驚いた。子供たちのちょっとした遊び場が充実しているようにも感じる。 「フランスは、古い建物が多く、子供たち用の遊び場をつくることが難しい。 なので、パリで(公園以外の)遊び場を見つけるのは至難の業なんです」

保育園不足など、問題は山積しているが、それらを除けば、 意外にも日本は子育て環境が整っている国、と言えるかもしれない。

日本で暮らす外国人女性たちを取材していて、何人かに言われた言葉がある。

「外に目を向けるのもいいけれど、日本の古くからの知恵にも、 子育てのアイデアがたくさん詰まっているんじゃないかしら」

「外のアイデアを取り入れ、自分たちなりにカスタマイズするのは、 日本人、とっても上手よね」

海外にも目を向けアイデアを取り入れつつ、自分たちの国の良さを再認識する。 それこそがいま、私たちに必要なことなのかもしれない。


文:古谷ゆう子

※文中敬称略、写真はイメージ


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